活動内容・国

フィリピン/センター紹介

Philippines

40パトン・トライバル・コミュニティー・デベロップメント・センター

活動地域 南カマリネス州
支援開始年 1997年
センター運営団体 カセレス・ソーシャル・アクション財団


協力センター40は、2017年5月末をもって自立しました。自立についてはこちらでご報告しています。

支援地域の状況

マニラの東南約300 kmに位置するイリガ市の農村地帯がセンターの活動地域です。この地域は毎年のように台風の被害を受けるビコール地方にあり、フィリピンの中でも貧困世帯の多い地域です。
村の主な産物は、米、バナナ、ココナツ、サトウキビで、多くの住民は土地を持たない農業労働者として生活しています。また、少数民族に属する人々もいます。
センターの活動地域に住む人々は、平野部で米作に携わる小作農民や、山間部でトウモロコシを栽培する少数民族です。
多くが1ha以下の水田を耕す小作農や、不定期で天候に左右されやすい農業労働者です。
支援世帯の月収は最低所得の世帯は1,750ペソ(およそ3,500円)と依然として貧困線を下回る状況です。栄養不良のチャイルドの割合は31%とわずかに減少していますが、栄養不良は、引き続き課題です。勉強面で課題を抱える子どもも多く、学校の遠さや、食事を満足に取れない状況から、就学年齢が遅れたり、進級がままならなかった子どもも多くいます。
チャイルドの家庭の14%が安全な水を得るのに困難を抱えており、34%が衛生的なトイレを利用できていません。電気を利用できるのは48%の家庭にとどまっています。

子どもの教育状況

フィリピンの教育制度は幼稚園(1年間)、小学校(6年間)とジュニアハイスクール(4年間)、シニアハイスクール(2年間)からなります。(K to 12と呼ばれる新しい教育制度の導入により、基礎教育期間が10年から12年に延長されました。)
学費は無償ですが、文房具や制服、交通費やお昼ご飯は自己負担で、これらが準備できなくなるため学校に通えなくなる子どもたちがいます。

センターの取り組み

センターでは、開設以来、チャイルド・ファンドの支援をもとに、地域の子どもたちへの教育費の支援、小児結核の子どもを含む医療支援、栄養不良の子どもへの給食や家庭菜園の普及などを行うと同時に、家の修理やトイレの設置の支援を行い、生活環境の改善に努めてきました。
今後も子どもたちに教育の機会を提供すると共に、家庭の収入を改善するための職業訓練の実施や、チャイルドの家族を中心にした協同組合作りを行って、貯蓄を奨励し、生業資金融資を行っていきます。