ウバ茶などの紅茶で知られる国、
スリランカ。
緑豊かな茶畑の影で、
貧困という厳しい現実
の中で生きる子どもたちがいます。
私が出会った女の子
アイシャーリャもその一人です。
出稼ぎに出る両親と離れて暮らすアイシャーリャ
アイシャーリャが暮らすスリランカ南東のヌワラエリヤ県。紅茶農園が広がる緑豊かな場所です。
アイシャーリャの家で出迎えてくれたのは、おじいちゃん。実は、彼女の家には、ふだんお父さんもお母さんもいないのです。
お父さんに後日話を聞くと、
「農園で働いていた頃の1日の収入は、わずか170円ほど。子どもたちを食べさせることすら困難で、今は出稼ぎに出て、日雇いで仕事をしています。」
「お母さんも9ヵ月前に出稼ぎに出ていっちゃったの。『行かないで』ってお願いしたけど、『生活のために仕方ないのよ』って…。」
「どうして9ヶ月前ってすぐわかるの?」と聞くと、
「数えていたから分かるの」と、お母さんと離れて暮らす毎日の寂しさを、言葉に込めて答えてくれました。
そんなアイシャーリャたちの家族をさらなる困難が襲います。国が経済破綻してしまい、食料品の値段がピーク時には2倍になるなど、急激なインフレが起こったのです。
もともとぎりぎりの中で食べていたにもかかわらず、さらに食事の量を減らすなどせざるを得なくなってしまいました。
「自分の家では寝られない」 性暴力など、女の子を脅かす生活環境
「アイシャーリャは、夜、隣の家で寝るんだよ。」同行したスタッフからそう聞かされました。
詳しく話を聞くと、それは彼女の身の安全のためでした。両親がいないアイシャーリャのような女の子にとって、夜は、性暴力などのリスクが高く危険なのです。
トイレも屋外に置かれ、夜は真っ暗。扉には大きく隙間があき、粗悪なつくりです。
水は近くの水源からパイプで引いていますが、農園で使われる農薬で汚染されることもあるといいます。
「アイシャーリャの夢を後押ししたい。けれど…。」お父さんが語る困窮
好奇心旺盛なアイシャーリャ。私が折り紙を教えると、夜遅くまで「もっとやりたい!」と熱心に取り組んでいたのが印象的でした。
好きな教科は理科で、
「将来はお医者さんになって、困っている人に無料で医療を届けたい。」
と少し照れながら、私に夢を語りました。厳しい環境に置かれているにもかかわらず、他の人を思いやる彼女のやさしさに胸が熱くなりました。
しかし、穴のあいた靴と靴下を買い替える余裕もないほど、生活は困窮。両親が出稼ぎで稼いだお金でも足りず、借金をすることもあるといいます。
お父さんは、「アイシャーリャの夢を後押ししてあげたい思っていますが、今学校に通わせるだけでも精一杯です」と話します。
ご支援者さまの声
実際にご支援いただいているサポーターの方にお話を伺いました
N.Aさま
(40代・女性)
貧しい子どもたちとその未来を支えたい
チャイルド・ファンド・ジャパンのマンスリー・サポーターになると
決めた理由を教えてください。
困っている人の力になりたい。アジアの貧しい子どもたちとその未来を支えたいという想いがきっかけでした。
チャイルド・ファンド・ジャパンの活動は、40年以上の実績があり、地道に成果を出してきているところが良いと思いました。
少額ながらお力になれればと思い、マンスリー・サポーターになろうと思いました。
実際にご支援を始めてみて、どのように感じて
いらっしゃいますか?
機関紙などの活動報告書を読み、子どもたちには、成長の過程に合わせた支援が必要だということを改めて実感しました。
マンスリー・サポーターになることを検討されている方への
メッセージをお願いします。
「ほんの少しでも、力になりたい!」そう思ってマンスリー・サポーターになりました。
支援の成果は、SNSや活動報告書を通して、よくわかります。
ぜひご一緒にサポーターになりませんか?
継続のご寄付をお願いする理由
「どうして継続の寄付が必要なの? 都度の寄付ではダメなの?」
皆さまからよくいただくご質問の一つです。
もちろん、都度のご寄付も大変ありがたいのですが、一方で、来年以降の収入の見通しを立てるのが難しく、支援の内容が短期的になりがちという面もあります。
子どもたちの状況を変えるには、中長期的な支援が必要不可欠です。皆さまからの継続のご支援があれば、中長期的な支援計画を立て、より本質的な支援を届けることが可能になるのです。