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子どもたちを変えた、支援者の皆さまとのふれあい【ネパール訪問の旅2018】


ネパールに到着した参加者にオリエンテーションを行うアイリーン

昨年10月に実施した「ネパール訪問の旅2018~チャイルドに会いに行こう~」について、スタッフからの旅のご報告に続き、参加者の方の訪問記(「本当の豊かさを教えてくれた、チャイルドとの出会い」「混沌と喜びを肌で感じたネパール」)を最新ニュースにてご紹介いたしました。一方、現地のスタッフや子どもたちには、支援者の皆さまの訪問はどのように受けとめられたのでしょうか。チャイルド・ファンド・ジャパン ネパール事務所長のアイリーンよりご紹介いたします。

「ネパール訪問の旅2018」は、私たちネパール事務所のスタッフにとっても、日本の支援者の皆さまを迎え入れる初めての経験となりました。数ヵ月前より現場のスタッフや訪問先の学校の先生たちと調整しながら、準備を進めました。支援者の皆さまに直接お礼をお伝えし、成果を直にお見せできるこの機会を、私たちも楽しみにしていました。

校舎建設を支援した学校を訪問した際、新しい校舎を見学している参加者の皆さまが感心していらっしゃる様子を見て、ほっとしました。私やスタッフに直接、お礼や労いの言葉をかけてくださる方もいらっしゃり、私たちにとって大きな励みとなりました。また、スタッフが、緊張しながらも事業内容やネパールの文化、生活について、皆さまの前でお話ししたことは、スタッフの自信につながったと思います。学校の先生や保護者たちは、遠く離れた日本からの訪問者と会い「自分たちを気にしてくれている存在」を感じることができたようです。


「訪問の旅」で出会った子どもたち

面会を一番喜んだのは、子どもたちでした。ネパールの子どもたちは恥ずかしがり屋が多いため、参加者の皆さまと打ち解けるまでに時間がかかるだろうと思っていました。しかし、交流が始まると、予想以上に子どもたちと参加者の皆さまがあっという間に仲良くなり驚きました。狭い教室でも向かい合って座り、子どもたちがネパールの石ころ遊びを参加者の方々に紹介しただけで、教室は笑い声に包まれ、言葉を超えたコミュニケーションが生まれていました。学校を出発する時間になっても、名残惜しそうに離れられずにいた子どもたちと参加者の姿が今でも思い出されます。


参加者の皆さまが日本から持ってきた風船や折り紙に子どもたちは大喜びでした

参加者の皆さまが日本に帰国され、ツアーが終了してからしばらく経った後に子どもたちに変化があらわれました。話すことが少なかった子がおしゃべりになり、表情も明るくなるなど、自分に自信を持つようになりました。「私は日本に友だちがいるんだ」と、自慢げに話しかけてきた子どももいます。実際に支援者の方々と会って話をしたという経験は、子どもたちにとってかけがえのないものになったようです。

ラジクマールという子は、自己表現が苦手な男の子でした。しかし交流後は表情が明るくなり、「今はお腹がすいているから、活動には後で参加する」など、自分の気持ちをきちんと相手に伝えられるようになりました。このような子どもたちの変化、成長は、私たちスタッフにとっても嬉しい成果でした。家族以外にも自分を大切に想ってくれる人の存在が、子どもたちの大きな自信につながることを私も新たに学びました。


参加者の皆さまとスタッフで記念写真

参加者の皆さまが子どもたちの前で歌ってくださった「さくらさくら」の美しいメロディが、今でも私の心で鳴り響くことがあります。その度に訪問の旅のことを思い出し、心が温かくなります。今回のツアーは、スタッフにとっても子どもたちにとっても、素晴らしい経験となりました。わざわざネパールまで来てくださった皆さまに、改めて感謝いたします。

(チャイルド・ファンド・ジャパン ネパール事務所長 アイリーン・サンチアゴ)