ネパールで建設中だった校舎が完成し、竣工式を行いました!
ネパールでは、日本NGO連携無償資金協力と、皆さまからのご支援により、耐震性の高い校舎の建設事業を行っています。
一昨年より建設を進めていたジャナタ校の校舎は、新型コロナウイルスによるロックダウンの影響により、建設作業が3カ月にわたって中断しましたが、その後工事が再開され、先日、無事に完成しました。また、2月3日には、校舎の完成を祝う竣工式を行いました。
今回完成した3階建ての校舎は、地域では最大規模の校舎で、ECD(就学前教育、日本の幼稚園に相当)から9年生の子どもたちが使います。移転前の旧校舎にはなかった実習室なども整備され、子どもたちが駆け回れる広さの校庭もできました。 低学年用の教室と高学年用の教室には、それぞれ子どもたちの身長に合った机が設置されています。
完成した3階建ての校舎
低学年用の教室(ECDから5年生まで)
高学年用の教室(6年生~9年生)
校舎の側面には、近くの泉から引水した手洗い場も設置。こちらも子どもたちの身長に合わせて、蛇口の高さが3段階になっています。
校舎脇の手洗い場
竣工式には、村長や自治体の関係者、ジャナタ校の児童・生徒、保護者や地域の人々のほか、卒業生も参加。総勢約500人の参加となり、新型コロナウイルス感染拡大に気をつけつつも、とてもにぎやかな式典になりました。
大勢の人が集まった竣工式
開会のあいさつの後、この日のために準備してきた子どもたちが、歓迎の歌と踊りを披露しました。また、関係者からのあいさつでは、校舎建設に対する感謝の言葉や新しい校舎の門出を祝う言葉が述べられました。
歓迎の踊りを踊る子どもたち
テープカットを行うプロジェクト・マネージャーの滝田
今回の校舎の完成は、ネパールの地元新聞に掲載されるなど、非常に注目を集めました。また、子どもたちや先生からも、校舎の建設に対して感謝の声がたくさん聞かれました。
「新しい学校には(これまでなかった)広いグラウンドがあるのが嬉しい。僕の大好きなサッカーがここでは思いっきりできます。」(8年生の男の子)
「これまでの教室には照明がなくいつも暗かったけど、これからは明るい教室で勉強できるので嬉しいです。」(8年生の女の子)
「旧校舎にはよくお酒を飲んだ人が迷い込んできて、子どもたちに暴言を吐いたり、グラウンドで寝てしまったりすることがありました。また、校舎の目の前が水牛の加工場だったので、水牛の悲鳴を聞きながら授業を続けなければなりませんでした。でも、新しい学校にはフェンスや門があって、簡単には人が入ってこられないし、静かに授業を行えるのでホッとしています。また、トイレがこれまでより多くあるのと、女子生徒が使用済みの生理用品を捨てる箱が設置されているため、使いやすくなったと喜んでいます。」(カトリ先生)
また、今回のジャナタ校建設を担当したプロジェクト・マネージャーの滝田は、「わずか1年半前耕作放棄地だったこの斜面に、このような校舎が建ったことに喜びと驚きを感じています」と話しています。
建設前の耕作放棄地
今回の校舎完成、竣工式をもって、「災害に強い学校づくりプロジェクト」の第2期の活動がすべて終了しました。ご支援くださった皆さま、誠にありがとうございます。
チャイルド・ファンド・ジャパンでは、今後も「災害に強い学校づくりプロジェクト」を継続し、耐震性の高い校舎づくりや学校防災計画づくりなどを進めてまいります。引き続きご支援くださいますよう、よろしくお願いいたします。