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ネパールでトイレの建設などの教育環境整備を進めています

チャイルド・ファンド・ジャパンは、アライアンスのメンバー団体であるチャイルド・ファンド・コリアの資金協力のもと、ネパールのシンドゥパルチョーク郡において、「子どもの安全と保護のための子どもにやさしい学校」能力強化プロジェクトを実施しています。このプロジェクトでは、教室やトイレ、水飲み場の建設、実験室の整備といった、子どもたちの教育環境改善の支援を行っています。

こちらの写真は 、プロジェクトで建設を進めている小学校のトイレの様子です。男女別に分かれた、3つの個室があるトイレで、手洗いのための水道と洗面台も設置される予定です。また、身体に障がいをもった子どもでも使えるように、スロープも設置される予定になっています。

トイレの脇には、下のように水飲み場も設置します。蛇口の高さが少しずつ違っているのは、低学年の子どもから高学年の子どもまで、だれでも使いやすいようにとの配慮です。また、蛇口の前に壁のようなものがあるのは、水を飲んでいるときに子どもたちが濡れてしまわないようにするためのものです。

現在ネパールでは 、政府の行動制限によって、資材を運搬する車両の移動が夜9時から朝5時までに限定されています。また、大雨によって道路がぬかるみ、車両が通行できなかったり、作業員に新型コロナウイルスによるものと似た症状が見られたために作業を中断せざるをえなくなったりと、様々な課題を抱えながらの作業となっていますが、建設は着実に進んでいます。

このプロジェクトでは、こうした設備支援以外にも、学校の先生への研修、学校運営委員会の支援、補習クラスの運営など、様々な支援を行っています。

チャイルド・ファンド・ジャパンのネパール事務所の調査 によると、支援地域では、小学校の入学率が90%以上となっているものの、途中での退学(ドロップアウト)が非常に多く、中等教育(9年生)の入学率は43%にとどまっています。授業での体罰、学用品の不足、早期婚などが背景にあると考えられています。

こうした課題の解決に向けて、例えば、体罰を用いず子どもに向き合った授業が行われるように先生への研修を行ったり、学校運営員会が策定する「子どもの保護」文書の策定支援を行ったりしています。現在は、行政の行動制限によって研修や会合を中断していますが、感染状況が落ち着いた際には再開していく予定です。

チャイルド・ファンド・ジャパンでは、このプロジェクトのように、アライアンスのメンバー団体とも連携し、今後もより幅広く効果的な支援を行っていきます。