ネパールのダーディン郡で教育支援を届けています
チャイルド・ファンド・ジャパンの支援地域の一つネパールのダーディン郡。貧困ライン以下での生活を強いられている人も多くいる地域で、5歳以下の子どものうち26%以上が栄養不足に陥っています。親の教育への関心が低いことや、児童婚や子どもの人身売買などが深刻な地域でもあります。
チャイルド・ファンド・ジャパンでは、ダーディン郡において、子どもたちの教育支援を中心に様々な支援を届けています。
こちらの写真は、子どもクラブの集まりの様子。日本の生徒会に近い組織ですが、支援地域では各学校にきちんと設置されていない場合や、設置されていたとしても機能していない状況にあります。
チャイルド・ファンド・ジャパンでは、この子どもクラブに対し、定期的な集まりをもつよう促し、話し合いがしっかりと行われ、子どもクラブ主体の活動が行われていくように支援しています。これまでの支援によって、子どもクラブ主催でスピーチコンテストや児童婚に関する啓発活動が計画されました。こうした子どもクラブの活動を通して、子どもたちのコミュニケーション能力やリーダーシップ能力など、社会に出て役に立つスキルを伸ばすことを目指しています。
また、下の写真は、子どもたちへ学用品を届けたときの様子。ノートや鉛筆、ペン、バッグ、制服などを支給し、子どもたちが経済的な理由で学校をやめてしまうことがないように支援をしています。
ダーディン郡では、制服や学用品を購入する経済的余裕がないことなどから、学校の退学や留年が深刻となっており、1年生から5年生(日本の小学校に相当)では約13%の児童が中途退学、14%以上が留年をしています。
親の教育に対する意識が低いことも一因です。ダーディン郡で暮らす小学校2年生の女の子レカも、家庭の事情によって、学校に通い続けることが困難な環境にありました。
レカは、学校の生徒の95%が属するチェパンという民族の一人です。彼女の家族は経済的に困難な状況にあり、レカは家庭の仕事を日々手伝わなければならず、頻繁に学校を休んでしまっていました。
チャイルド・ファンド・ジャパンは、スタッフが彼女の家を訪れ、教育の重要性、子どもの権利、そして教育がレカの将来にどのような影響を与えるかについて家族と話し合いました。その結果、家族は彼女が学校に安定して通えるようにサポートすることを約束し、レカの出席状況は劇的に改善されました。
チャイルド・ファンド・ジャパンでは、このように、子どもたち、家族へ様々な面から教育支援を届けています。今後も、子どもたちが質の高い教育を受け、未来を切り開いていくことができるよう、支援を続けていきます。