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フィリピンで子どもたちの心と体の健康を支える支援を行いました!

フィリピンの支援地域では、子どもたちの健やかな成長を支えるため、毎月様々な支援を行っています。今回は、北部ルソンのカビテ州、オーロラ州で1月に実施した、子どもたちの心と体の健康を向上させるための支援をご紹介します。

カビテ州では、ライフスキルやリーダーシップ、チームビルディングなどに関するイベントを行い、50人の子どもと若者が参加しました。イベントでは、OSEAC(子どもたちへのオンラインでの性搾取と虐待)の危険性、子どもの権利と責任などの研修やチームビルディングなどのアクティビティが用意されており、子どもたちが様々な体験を通じて成長し、仲間と学び合う機会となりました。

イベントのオリエンテーションを行う様子
チームビルディングでムカデチャレンジを行う様子

1日目に行われたセッションの最後では、自分が抱える恐怖との向き合い方について学びました。参加者は自分の名前を書かずに、自分自身が恐怖に感じていることを紙に書き留め、紙を箱の中に入れ、ボランティアスタッフが箱の中の紙を選び、それを読み上げます。参加した子どもたちは、読み上げられた恐怖について、それぞれの考えを共有し、克服するためのアドバイスを出し合いました。

紙に書かれていた「恐怖」は、例えば、幽霊、虫、親、暗闇、暴力など。参加者の中の誰かが恐怖に感じていることを聞いて、客観的な立場から克服方法を考えたり、その恐怖に共感したりすることで、子どもたちは自分の中の不安な気持ちを軽減させたり、自分の弱さをさらけ出すことの大切さを学ぶことができました。

オーロラ州では、子どもたちと家族の健康意識を向上させるために、保護者を対象に食育の研修を実施しています。この研修で学んだ栄養価の高いレシピを保護者が家庭で実際に作るようになり、横でお手伝いをする子どもたちも料理をどんどんと学んでいます。

フィリピンには、EPPという日本の技術家庭科に近い授業がありますが、先日、料理を学んだ31人の子どもたちが、EPPの課題として料理に取り組み、他の子どもたちへ野菜を使った栄養たっぷりのレシピを教えました。教える役の子どもたちは、実際に包丁を持ち、ルンピアン・グーライ(野菜春巻き)、 オコイ(海老かき揚げ)、ティノーラ(鶏肉と野菜のスープ)、シニガン(酸味のある野菜スープ)など、フィリピンの家庭で親しまれる料理を作りました。

包丁を使いこなして野菜を切る子どもたち

また、コミュニティで運営している家庭菜園に植える野菜の種を、地域の行政からいただきました。種の種類は、オクラ、インゲン、カボチャ、トウガラシ、ナス、ヘチマ、ゴーヤ、ユウガオ、ペッチャイ(フィリピン産のチンゲンサイ)、マスタードなど、日常的によく使われる野菜や調味料のもととなるものです。菜園で栽培し、収穫された野菜は、コミュニティで生活する家庭の日々の食材として使われます。

配布された野菜の種

チャイルド・ファンド・ジャパンでは、こうした活動を通して、子どもたちの心と体の健康を支えています。今後も、こうした支援を続けるとともに、教育の支援なども並行して行い、子どもたちの成長を支えていきます。