フィリピン

支援地域紹介 1030:中部ビサヤ諸島 ギマラス州

Philippines

1030:中部ビサヤ諸島 ギマラス州

支援開始年 1996年

支援地域の状況

活動地域は、首都マニラの南約450km、ギマラス島の北西部に位置する小さな町です。バナナ、ココナツ、竹、マンゴなどの木々が茂っています。一部稲作が可能な平地を除いて、ほとんどがなだらかな丘陵地帯です。丘の中腹や谷間に、竹と木で作られた小さな家々に人々は暮らしています。
この島では石灰岩がいたるところで採取でき、人々は金槌とノミで石灰岩を切り出し、窯で丸2日焼いて石灰を作り、売っています。しかし資本金がないため、仲買人に利益を取られ、生活改善はなかなか進みません。
他に、米や根菜を作って生計を立てています。チャイルドの家庭の平均月収は2,000ペソ前後で、この地域の最低生活費(6人家族が一カ月暮らすのに必要な最低限の費用)である5,000ペソを大きく下回っています(1ペソ=約2円、2011年7月現在)。
このような状況では子どもたちを学校に通わせることが難しく、義務教育であるにもかかわらず、小学校にすら行けない子どもたちもいます。また、ハイスクールは町まで行かなければならないため、毎日の交通費や昼食代が家計を圧迫します。

子どもの教育状況

フィリピンの教育制度は幼稚園(1年間)、小学校(6年間)とジュニアハイスクール(4年間)、シニアハイスクール(2年間)からなります。(K to 12と呼ばれる新しい教育制度の導入により、基礎教育期間が10年から12年に延長されました。)
学費は無償ですが、文房具や制服、交通費やお昼ご飯は自己負担で、これらが準備できなくなるため学校に通えなくなる子どもたちがいます。


支援活動

地域の人々の自助努力によって生活改善が行われるように、親たちへ様々な訓練を提供し、地域社会での協力関係を育んでいます。
地域に作られた8つの住民グループを核に、貯蓄活動、生業資金の貸付などを行って、世帯の収入の向上を図っています。