活動内容・国

フィリピン/センター紹介

Philippines

50チルドレンズ・エドゥケーション アンド・ウェルフェア・アシスタンス

活動地域 コタバト州
支援開始年 2004年
センター運営団体 ノートルダム・キダパワン大学


協力センター50は、2018年5月末をもって自立しました。自立についてはこちらでご報告しています。

支援地域の状況

マニラの南約1,000 kmに位置するコタバト州キダパワン市は、ミンダナオ島中部の中心都市です。フィリピンの最高峰アポ山の裾野に広がる農村地帯で米、トウモロコシ、バナナ、ゴムなどが主な産物です。カライサン村は、州都のキダパワン市から15分ほどの農村で、道路の整備も進んでいない発展の遅れた地域です。センターの活動地域に住む人々は、平野部で米作に携わる小作農民や、山間部でトウモロコシを栽培する少数民族(マノボ族)です。多くの住民が1ha以下の小さな水田を耕す小作農民や、不定期な仕事しかない農業労働者であるため、この地域の家庭の月収は1,000ペソ~2,000ペソ(およそ2,000円~4,000円、2011年現在)と極めて低くなっています。支援開始後、支援している子どもたちの学力は向上し、栄養状態も改善していますが、依然として4割弱が栄養不良です。
小学校から5キロも離れていたり、食事を満足に取れない状況から、就学年齢が遅れたり、進級がままならなかった子どもも多く、経済的な理由で、就学を途中であきらめる子どももおり、キダパワン市の学校統計によると、小学校での未就学者は学齢期の子どもの約1割います。

子どもの教育状況

フィリピンの教育制度は幼稚園(1年間)、小学校(6年間)とジュニアハイスクール(4年間)、シニアハイスクール(2年間)からなります。(K to 12と呼ばれる新しい教育制度の導入により、基礎教育期間が10年から12年に延長されました。)
学費は無償ですが、文房具や制服、交通費やお昼ご飯は自己負担で、これらが準備できなくなるため学校に通えなくなる子どもたちがいます。

センターの取り組み

センターを運営するノートルダム・キダパワン大学は、1965年以来、キダパワン市内に設立された私立大学として、この地域に多くの人材を輩出してきました。センターは、地域の住民と策定した第1次5ヵ年計画(2006年度~2010年度)の中間評価を経て、第2次5ヵ年計画を策定し、地域の子どもたちに教育の機会を保障する支援を拡大すると共に、健康を守るための保健サービスの提供を行っています。
地域の貧困問題と取り組むために、大学の社会貢献活動を活用した青少年や母親への職業訓練、小規模生業資金の貸付などを通して収入向上のための支援を広げています。